自由領域2
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「闇がりの湖」から◆白が離界。 (02/09-01:00:31)
◆白>(傷口から滲む血が、水の中に棚引き揺らいで溶けて行く。ここに居ても傷は塞がらないだろうが、やせ我慢もそろそろ限界だ。少しでも痛みを和らげ動けるようになるまで… 水底から覗く空は暗く、ぽっかりと口を開いた奈落のようで、朝が来ても陽の光も届かずきっと気付かない。今暫くは休息を――) (02/09-00:59:55)
◆白>(深く沈んだ水底で重い瞼を閉じて、少女は今回の契約者たちの事を思い出していた。勇敢な弟と、弟に救われた姉。契約者は弟で、傷と呪いの持ち主は姉だった。この傷は、彼女にとって悍ましい記憶だったのか、それとも気高く耐え抜いた誇りだったのか… 彼女と言葉を交わせなかった少女には、その真意はわからない。けれど、弟が姉の命を救ったことを後悔することはないだろう。あんなに嬉しそうな顔をしたのだから、きっと間違いではない。 彼に与えた呪いも、努力次第で解けるものだ。きっと、彼らは幸せになれる… きっと―― 希望的観測。未来は誰にもわからない。ただ、祈ることだけは少女にもできる。) (02/09-00:19:38)
◆白>(帰りを急ぐより先に呪術を何とかしておくべきだったか。少しの後悔は溜息と共に吐いて、力の入らない手で汚れた手足の包帯を解き、ゆっくりと水面に足先を付ける。広がる波紋が、水鏡に映る少女の姿を掻き消す。闇がりの湖へ、少女は呑まれるようにその体を沈め潜った。) ――…………。 (闇が濃いからなのか、不思議とこの湖の中では息が出来た。魚一匹泳がない、暗くて寂しい水底は、人だった頃は酷く恐ろしいものに感じていたのに、今は何も感じない。ただ、この寒さだけは相も変わらず少女を震えさせる。寒さのせいなのか、それとも湖の力なのか、少しだけ痛みが和らいだ気がした。) (02/08-23:57:07)
◆白>(精霊と成ってから、幾年が過ぎ分かったことがある。精霊にとって、肉体と言うものは曖昧で、記憶やイメージに沿ってその形を取っているに過ぎないと言うこと。怪我をすれば血は出るし、肉を断てば痛みに呻く。けれど、その本質は精神や魂と言った純然たる力の塊である。だから、壊れても力さえ満ちていれば容易に治すことが出来るのだ。己の場合は一つの例外を除いてだが―― )(精霊の世界にも幾つか決まりごとがある。己の存在を世界に印すため、理を持たなければならないと言うこと。そして、ルールを破ればそれ相応の罰が下ると言うこと。例えば、契約は一度結んだならば、呪いが解かれるか、相手か己のどちらかが死ぬまで解除する術がない。例えば、肩代わりした傷は贄を喰らっても治せない。今回の傷のように。) ……まだ、血が止まらない。 (スカートの裾を裂いて作った包帯も、赤が滲んであっという間に汚れてしまった。いつもならもう塞がり始めている頃だと言うのに、傷の治りが悪い。手も、足も、背中も、体中に出来た小さな傷でさえまだ痛む。原因は間違いなく、体の内に留まっている呪術の影響だろう。) (02/08-23:40:40)【PBC Affinity】