深淵の古城
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「深淵の古城」から◇情景が離界。 (04/29-23:18:37)
◇情景>(――が、飛びのき、足を地面についた瞬間。石畳があるはずのそこは、底なし沼のように男の足を、体を、呑みこんでいく。あっという間の出来事だった。地面を這って逃げようとも、焚火で出来た男自身の影から、男が逃げることは叶わず、逆らおうと藻掻けば藻掻くほど、体は沈み、男は悲鳴だけを残して影の中へと消えてしまった。)(最期に男が見たものは、彼と同様に影の中に飲み込まれていく仲間たちの亡骸と、妖精の入った籠を抱えあげ、それに優しく微笑みかける真白の姿だった――。) (04/29-23:18:09)
◇情景>(こうして、今日もいつもと変わらぬ日常を過ごし、仲間と酒を飲み交わして夜を明かし、十分な成果を得た後は大人しく引き上げる―― その、予定だった。)(既に酒に酔い始めた仲間達の様子に頭を痛め、やれやれと首を横に振る。ふと、その時…視界に違和感を覚えた。) ―――? (当然のようにそこにあって、見逃すには目立ちすぎるそれを、何故か男は一度見逃した。感じた違和感に素直に振り返った男の目には、楽しそうに談笑する仲間たちと、その目の前に立つ白い人影。いつ、どこから現れたのか、全く気付かなかった。目の前にいるのに、一瞬、気付けなかった。まるで亡霊を見ているかのようだった。)(男が声を上げようとした瞬間、ふわりと人影が振り返る。それと同時に、音もなく、影から伸びた鋭い槍に皆は貫かれ、咄嗟に後ろへ飛びのいた男だけが間一髪、死を免れる。) (04/29-23:10:05)
◇情景>(「妖精は楽で良いぜ。ちょっと甘い言葉で誘ってやれば、すぐ信じてついてきやがる。オツムの小ささ通りの間抜けだ。捕まったって気付いた瞬間の面は何度見ても笑えるねぇ」そう言って、揶揄い籠の中にいる妖精を突こうとすると、威嚇した一匹がその指に噛みついた。痛てぇっ、と怒鳴り籠を軽く蹴飛ばす男を、周囲の警戒を終えて戻った隻眼の男が呆れた口調で制した。「おい、あまり手荒く扱うなよ。羽も魔石も高値で売れるんだ。愛玩動物にしたがる貴族もいるからな、傷でも着いちゃ値が下がる。」冷静な苦言に、小柄な男はケッと吐き捨て、また干し肉にがっつくのだった。) (04/29-22:45:50)
◇情景>(古城を根城にする冒険者崩れの盗賊たちは、今夜の狩りを終え、一息つこうと城壁の崩れた広場で焚火を起こし、これまた中で見つけた戦利品の酒を遠慮なく酌み交わす。)(「今日の稼ぎは幾らになるか」と、一番背の高い男が隣で干し肉を齧る小柄に尋ねる。「宝石や金貨の類も金になるが、それよりもっと珍しい物を捕まえられた。こっちは物好きがいるからな、買い手がいればある程度は吹っかけても売れる。街に帰ればしばらく遊んで暮らせるぜ。」そう得意げに答えて豪快に嗤った小柄は、背後に置いた籠を細目で見やり、囚われ肩を寄せ合う数匹の妖精達を絶望させた。) (04/29-22:33:18)【PBC Affinity】